TPP11とビートルズ


解説
今回の内容は、音楽著作権管理者養成講座「著作権法4・5」川瀬真先生の講義内容を参考にさせていただいています。
著作権の存続期間
著作権は、この節に別段の定めがある場合を除き、著作者の死後70年を経過するまでの間、存続する(著作権法第51条2項)。
著作隣接権の存続期間は、次に掲げる時をもって満了する(著作権法第101条2項)
一)実演に関しては、その実演が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時(同項1号)
二)レコードに関しては、その発行が行われた日の属する年の翌年から起算して70年を経過した時(同項2号)
TPP11
TPP11協定の発行に伴い、2018年12月30日に改正著作権法が施行されて、映画の著作物を除く、著作権及び実演・レコードの保護期間が50年から70年となりました。
ただし、延長されるのは2018年12月30日の前日に著作権が存続しているものだけです(消滅著作権の不復活)。
ですので、1967年に発行されたサージェントペパーズは2018年にはレコードの保護期間が満了していたため、保護期間が復活して延長されることはありませんでした。
戦時加算
今回お話していないのですが、戦時加算という保護期間に関するややこしい規定があります。これは戦争期間中に日本が連合国の著作権を保護しなかったという理由から、通常の保護期間に戦争期間を加算するものです。戦争期間は実日数でカウントされ、米国、イギリス、フランスの戦争前の著作物に対しては3794日が加算されます。
戦争前に発行された著作物で、著作者が戦後に亡くなると戦時加算が適用され、これにTPP11が絡むと非常に面倒くさい期間計算が必要になります。面倒くさいので省略しました。

